大学院授業 環境保全と生態工学

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GroupB 飯川祐基(環境デザイン研究室) / 中嶋司(水町研究室) / 佐野彰一(建築計画研究室)
コメント 感想
■菅原さん ・大きな自然の力を借りたほうがよいのではないか。 ・コア・バッファー・トランジションの構成を敷地のみで当てはめるのではなく、広域で当てはめ、広域ビオトープにおける敷地の立ち位置を捉えてみては? ■梅野さん ・都市に無理やり自然環境を取り入れるのではなく、自然のエッセンスをデザインに活かすことが生態工学ではないのだろうか。 ■尾池さん ・昔の人は取り戻したいという雰囲気でお話されていた。先生や外部講師の方々からの厳しい意見に対して、歴史的成り立ちを配慮した提案であることを伝えることが重要。 ■中村さん ・一般の方の中には、生物の増減に関心はなく、児童の遊び場の安全性に専ら関心がある方もいる。そのような方々には数値でどのような変化があるのかを表して伝える必要がある。 ・持続可能は利用する主体の存在が重要であるため、利用方法についても考慮してデザインする必要がある。 ■鬼武さん ・グリーンインフラの導入による経済効果の試算をすると説得力が増す。 ■村山さん ・実現は難しいが、そのようになるとよいと感じる提案であった。また児童が提案のような場を活用することが郷土愛の形成につながるのではないかと感じた。原風景づくりつながっているかもしれない。 ・交通量が多いと言いつつも、樹木数が5本はさみしいし、あまり効果を得られないのではないだろうか。また休憩空間を水辺の周辺に盛ってきてもいいのではないか。
今回の最終公表会では、様々な方々の意見やアドバイスを頂くことができ非常に内容の濃い時間であったと感じる。実際に社会の現場で働かれているプロの意見を聞く中で、まず自分たちの提案の視点の狭さを痛感した。例えば、公園内のコアエリアをどこにしようかと自分たちは悩みながら水辺空間を設計したが、菅原さんに言っていただけたように戸畑区全体で見た時のコアエリアはどこかを見る必要性があった。グループでディスカッションする中で、このような思考プロセスはなかったため、指摘を頂いたときは非常に納得させられた。また、環境学習をテーマに提案を行っていったが、どのようにしたら環境学習が可能となるかという点に着目しがちであった。しかし、環境学習だけでなくその先に芽生える“郷土愛”が生まれるのではないかという指摘を受けたことに関しても、そこまで考えが及んでいなかったと言わざるを得ない。環境学習ができればそこがゴールではなく、そこでの体験によって郷土愛のような故郷だと思ってもらえる場所を提案しようとしなければならなかったと振り返る。そのような郷土愛によって、子供たちが自分の地元に貢献したいと思わせ、都市への流出を防ぐ効果も生まれるのではないかというアドバイスに関しても、非常になるほどと思わせられるものであった。このような考え方がるということを知ることが出来ただけでも、今回の意義は非常に大きい。普段の学内での公表会では、このように多くのプロの方々の意見を聞くことはなかなかないため、とても有意義な機会であったと同時に、自分にない視点や考え方に触れることだできアドバイスとしていただくことができたため、自分自身の課題を改めて再認識できたと感じる。(佐野彰一) 本講義を通して、環境保全の定義や生態工学という学問、緑地空間・水辺空間の設計での考え方、必要事項といった様々な学びがあった。また外部講師の出光先生やIngunn先生、(株)KOISHI 小原社長をはじめとする社員の方々からは、土木技術者としての在り方や緑地空間の価値、現場における精密さの重要性について学んだ。 そして今回の最終講評会では、植栽本数やゾーニングについて提案に対する具体的な指摘をいただいた。また生態工学をデザインに活かす上で、コアエリア・バッファーゾーン・トランジットゾーンを敷地だけでなく、広域的に捉えることで広域における対象敷地の役割を明らかにするという考え方や、生態工学的なデザインとは、都市空間に自然環境を無理やり創出するのではなく、自然環境が持つ性質のエッセンスをデザインに活かすことであるという考え方、自然環境を保全したり、生態工学的デザインを行ったりする上で、どれほどの経済効果を試算することで、観衆に対して伝わりやすく、説得力が増すことなど、とても重要な考え方を教えていただいた。 提案に対する意見の中で、伊東先生が環境教育の概念的質問をいただいたが、環境教育とは自然環境と触れ合う機会を提供することを指し、生物学や生態学の知識・知見を伝えることで身の回りの環境について関心を持ってもらうことだと考えている。以前は身近な自然環境があり、特別に自然との触れ合う機会を設けずとも、日常的に自然と触れ合っていた。しかし自然環境が減少し、身近な自然環境が失われたため、環境教育のような自然と触れ合う機会を設けることとなったのではないかと考えている。より身近に自然と触れ合う機会を提供するために、住民の身近な場所に自然環境を整備し、日常的な自然体験を提供する必要があると感じた。本講義を通して学んだことを大事にし、将来の仕事に活かしていきたい。(飯川祐基)
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本日は、多くのかたからとても貴重な意見をいただいた。特に、実際に住んでいる人、働いている人に話を聞くことで、自分達では考えることのできなかった知見やアイデアを聞くことができてとても有意義な時間であった。今回のB班の提案は、対象地に変更があるなど変更点が多々あったが、地域の課題から解決策を見つけ、どのようなコンセプトで検討していくか、というしっかりとした軸があったため、1から考え直すことは無かったので最終的に良いものを作ることができてよかった。私は環境デザイン等の予備知識がまったく無く、はじめは用語を知ることや、考え方を身に付けることに手一杯だったが、班員の方々のサポートはや日々の講義の中から知識や考え方を学んだ。それにより、自分が日常生活を行う中で、こうしたらもっと便利になるのではないか、なぜ、こういう構造になっているのだろう、といった疑問を考えるきっかけとなり、今回の講義や経験を知っているのと知らないのでは大きな違いであるため、経験できて非常に良かった。また、今まではあまり気にかけていなかった景観や、生態工学的視点も少しは身に付けることができたかな、と感じる。今回のグループワークの課題点としては、自らの専攻である電気電子の部分を活用できればよかったかな、と思う。確かに、今回の与えられたテーマでは電気分野の知識を活用することは難しかったかもしれないが、少しでも取り入れることでアクセントになったのではないか、と感じる。また、今回のような、1から課題を見つけて、現地に出向いてそれぞれの知識を活用して、計画を立てることは、建設社会工学科のみならず、他の分野の人も役立つ知識が詰め込まれていたと思う。エンジニアはものを作るのみならず、客観的に大きな広い視点で物事をとらえること、また、他専攻の人とかかわりあいながら仕事をする力も大事であると思うため、今回の経験はとても貴重な時間であった。(中嶋司)