大学院授業 環境保全と生態工学

Group5
■メンバー ■コンセプト
坂田 治義(水環境工学研究室) 新原 悠子(建築環境研究室) 田中 優太(環境デザイン研究室) ■対象地 境川
 境川は戸畑区を流れている普通河川である。昭和15年頃まで、境川には多くの生物が棲んでおり、河口には砂浜、土手には雑木やカヤで覆われていた。しかし、氾濫の被害から昭和34年に川の整備が行われ、コンクリート3面張りの川となった。こうした背景を持つ境川であるが、北九州市は都市計画マスタープランの戸畑区構想に親水空間の保全・活用の場として位置づけている。しかし、現在の境川は、人が川に親しめる場所もなく、生物も生息しづらい環境となっている。そこで、こうした問題を解決するために生物多様性の向上、地域の人々のための親水空間としての整備計画を提案する。 計画においては、境川は普通河川であることから、整備・維持管理費用を多く捻出することが難しいことが想定されるため、コスト面を重視した。また、河川周辺は住宅地や道路となっており、川幅を広くとれないことから、限られた範囲の中で最大限生態系の質を向上させることとした。こうした整備の提案を行い、戸畑区の住宅地を流れる単調な環境の「水路」を地域の人々が憩う、自然豊かな「川」にすることを目指す。

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